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2011年03月29日

ドラッカーと知的資産経営

あなたのご訪問に感謝です!
弟も震災の影響をモロに受けている
滋賀県大津市で行政書士をしてる中島です。

大阪にある某自動車メーカーに勤める弟が帰ってきています。

わかっているだけで2週間操業できず、休業扱い。

弟も不安を隠しきれない様子です。


さて、表題の件。

「知的資産経営」といっても、まだまだ認知度は低いかと。

でも、ドラッカーはもうかなり有名ですよね。

「知的資産経営」という名前はここ数年にできた言葉ですが、
その本質は、何も新しいものではありません。

ドラッカーの「マネジメント」でも同じ趣旨のことが書かれいます。


「2企業とは何か」のP.17〜P.19では、こう述べられています。
【イノベーション−新しい満足を生み出す】
企業の第二の機能は、イノベーションすなわち新しい満足を生み出すことである。
・・・
イノベーションとは、人的資源や物的資源に対し、より大きな富を生み出す新しい能力をもたらすことである。

【生産性に影響を与える要因】
顧客の創造という目的を達成するには、富を生むべき資源を活用しなければならない。資源を生産的に使用する必要がある。
・・・
必要とされているものは、・・・成果に結びつくあらゆる活動を含む生産性のコンセプトである。さらにいうならば、そのようなコンセプトさえ、目に見える直接的なコストとして測定できるものに限定していたのでは正しいとはいえない。つまり、会計学の定義にしたがっていたのではまちがいになる。なぜならば、目に見えるコストの形はとらなくとも、生産性に重大な影響を与える要因がいくつかあるからである。


ここで言われている、「生産性に重大な影響を与える要因」が
「富を生むべき資源」であり、目に見えない資産のことです。

この目に見えない資産が「知的資産」ですね。

顧客の創造という目的を達成するために、
この「知的資産」を活用しないといけないわけです。


また、「3事業は何か」のP.27〜においても、
【われわれの事業のうち何を捨てるか】
「われわれの事業は何か、何になるか、何であるべきか」を決定するうえで不可欠なステップとなるものが、既存の製品、サービス、工程、市場、最終用途、流通チャネルの分析である。
・・・「顧客に価値を与えているか明日も顧客に価値を与えるか」・・・
この問いを体系的かつ真剣に問わないかぎり、・・・

とあります。

知的資産を活用するにしても、どこにそれがあるのかを
明確にしないといけません。

「顧客に価値を与える」までのプロセス、つまり
価値創造のプロセスがどうなっているのか。


これを体系的かつ真剣に問うために、
既存の製品、サービス、工程、市場、最終用途、流通チャネルといった
価値創造のプロセスを分析するわけですね。

そうすることで、
「われわれの事業は何か、何になるか、何であるべきか」という
企業理念が見えてきます。

価値創造のプロセスを明確化したものが、
まさに知的資産経営報告書です。

 顧客の満足を生む商品・サービス
  ↓↑
 その源泉となる強み・技術・ノウハウ・ネットワーク
  ↓↑
 それらを生み出すマネジメント
  ↓↑
 経営理念

しかも、それにKPIという管理目標や
定性的な情報を数値化したものも入っています。


ちなみによくある分析手法で、強み・弱み・機会・脅威を
分析するSWOT分析があります。

それは主観的・表面的であることも多いことに加え、
価値創造のプロセス・ストーリーまでは見えにくいわけです。



先日の知的資産経営研究会で、山口大学の内田先生
こう仰ってました。

「強み=知的資産」ではない。
その強みの源泉、価値を生み出す源泉となるプロセスは何か。
それが「知的資産」である。
そして、それには稀少性と模倣困難性があるか。


このプロセスという言葉を、ドラッカーのマネジメントと
置き換えることができると思います。

技術力とか集客力といった○○力という強みは、
その結果です。

プロセス≒マネジメントにこそ「価値創造の源泉」があります。

そしてこの価値創造の源泉=知的資産は、
 「人的資産」・・・従業員が退職する際に、持ち出される資産
   (例)人に帰属するノウハウ、技術、人脈、経験など
 「構造(組織)資産」・・・従業員が退職しても、組織に残る資産
   (例)企業理念、商標、データベース、仕組みなど
 「関係資産」・・・企業の対外関係に付随したすべての資産
   (例)顧客、供給先、金融機関、支援者との関係など
と、大きく3つに分けられます。

この構造資産や関係資産は、人的資産があってはじめて
生れるものでもあります。

ドラッカーは、「人は最大の資産である」と言っています。

そして、マネジャーの第一の役割として、
「自らの資源、特に人的資源のあらゆる強みを発揮させなければならない」
と言っています。


「知的資産経営」とは、それぞれの「知的資産」をしっかりと把握し、
活用することで業績の向上や、会社の価値向上に結びつけることです。

「知的資産経営報告書」は、人材、技術、ノウハウなど重要な知的資産の
認識・評価を行い、それらをどのように活用して企業の価値創造に
つなげていくか
を示す報告書です。

さらに、過去から現在における企業の価値創造プロセスだけでなく、
将来の中期的な価値創造プロセスをも明らかにすることで、
企業の価値創造の流れをより信頼性をもって説明するものです。


そして、知的資産を活用して、また足りないものを補って、
「顧客スタートのマーケティング」と「イノベーション」をしていく。

「知的資産経営」とは、新しい言葉ですけど、
すでにドラッカーが提唱していたようなことを、
形を変えて実践的かつ論理的に体系的にしたものといってもいいですね。


知的資産経営はドラッカーと親和的というか、
やはり原理原則は同じということですね。



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この記事へのコメント
とても勉強になりました。
中島さんのブログはわかりやすく、かつ意味深いです。ありがとうございます。
先日の懇親会での先端の先端のお話の一部をお教え頂けたような気がします。
強み=知的資産ではない・・・本当にそうですね。
これからも宜しくお願い致します。
Posted by 五島 at 2011年03月30日 04:18
>五島さま
ありがとうございます!
五島さんにそう言って頂けて光栄です^^;

次期の「知的資産経営研究会」は、いまのところどんな感じになるかは未定ですけど、またメール等で連絡があるそうです。

Posted by こうたん at 2011年03月30日 07:29
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