最近は5時過ぎ起きになっている
滋賀県大津市で行政書士をしてる中島です。
最近の相談事例で、ちょっと珍しいパターンを
ご紹介したいと思います。
会社設立に際して、取締役が複数で
全て代表取締役になる場合
その前に会社法上の前提を簡単に触れます。
ちなみに株式譲渡制限の会社とし、
設立に関しては発起設立として話を進めます。
株式会社において、株主総会と
1人又は2人以上の取締役は必ず必要です。
取締役会を置く場合は、3人以上の取締役が必要です。
ちなみに取締役会を置くかどうかは任意です。
で、取締役会を置いた場合は、取締役会で取締役の中から
代表取締役を選定しないといけません。
(人数は複数でも可能です)
では、取締役会を置かない場合の代表取締役はというと・・・
取締役が1人の場合は、取締役=代表取締役です。
取締役が2人以上いる場合は、原則として、
取締役各自が代表取締役となります。
つまり取締役全員が代表取締役ということです。
ただ、2人以上の取締役がいる際、
代表取締役を1人選定しているのが多いですね。
この場合は、
・株主総会で選定
・取締役の互選による選定
という旨を定款に記載している場合が多いです。
こういう取り決めがなければ、
取締役各自が代表取締役になります。
設立に際しては、
・定款で直接選定
・発起人による選定
・設立時取締役の互選による選定
こういう取り決めがなければ、設立に際しては、
設立時取締役全員が設立時代表取締役となります。
そして、設立時取締役への就任行為をもって、
代表権を有することとなるので、登記申請の添付書類として
設立時代表取締役の就任承諾書は不要です。
ここで、今回のご相談。
株式会社設立にあたり、取締役が4名で、
その全員が代表取締役になる。
代表が4人という、あまりないケースです。
取締役が4名でも、その全てが各自代表取締役になる
のであれば、取締役会を置くことはできません。
もっとも、取締役会を置いて、取締役会で4人全員を
代表に選定するというパターンもありますが。。。
で、ようやくタイトルの問題。
各自取締役が代表取締役になる場合、
いわゆる「代表者印」はどうなるのか?
この場合、4名全てが「代表者印」の届出をする必要がなく、
どなたか1名が「代表者印」の印鑑を作成し届出をすれば足ります。
そして登記申請書の表紙も、その1名の記名押印で申請できます。
ちなみに、もし4名がそれぞれ「代表者印」を届出する場合は、
同じ印鑑は使用できず、4名それぞれ異なった印鑑を作成し、
4つの「代表者印」の印鑑届出をすることになります。
「代表者印」は会社代表者としての「自然人」としての
印鑑と言う概念なので、各代表者が同一の印鑑を
提出することができません。
とまぁ、大まかに書きましたが、
2人が各自代取というパターンはあっても、
4人が代取って、あまりないパターンかと。
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ラベル:行政書士
コメントありがとうございます。
気付くのが遅くなってすいません。
御社の定款等で、代表取締役等についてどう規定されているかなどがわかりませんが、どちらも代表の場合、どちらかが代表権が強いというのはありません。
ただし、株主として議決権をどれだけ持ってるかで、変わる場合はあります。
なぜなら、取締役は株主総会で、出席した過半数の議決で選任しますしね。
それはさておき、事実上は印鑑持ってる方が
強くなりますね。
(契約、その他何か書面を作る際、代表者印を押印しますし。)
勿論、ブログで書いたように代表2名とも印鑑を作ることもできます。